冷し家快蔵、日本大好き!

こんなに美しい国に生まれて、何の不満があろうか。 こんなに優しい国民に囲まれて、何の文句があろう。 美味しい食べ物。美味い酒。 千代に八千代に。君とともに。

2013年02月

太った小鳥

イメージ 1
雪の予報があったので、気になり、早朝、ベランダに出てみると、太った小鳥が話しかけてきた。
「おう、冷し家冷蔵てのは、お前さんかい?」
ぼくに吃驚する間も与えず、この鳥は更にこう続けた。
「お前さんの書きかけの小説『鳩の恩返し』はいつになったら始まるんだい?」
小鳥は、テレパシーを使うらしかった。小鳥のくちばしはほとんど動かないし、ぼくの方を見ようともせず、天敵の来襲に備えているようで、あちらこちらを向いて実に落ち着きがない。
『鳩の恩返し』は、8年前に書いたファンタジーで、一部、天真山爛漫寺の住職、作務衣尊師との共作です。
埼玉県南部の森に住む修行僧が仕事の帰り道、一羽の子鳩の怪我を治してあげたことから、次々に起こる奇怪な現象を書いたものでした。
この朝、この目の前の太った小鳥に遭わなければ、生涯思い出さなかったに違いありません。
その小説にも、テレパシーを使う鳥が登場し、彼の修行僧の本性を明かしてゆく場面で、一応尻切れという形になっていたかと思います。
小鳥は、続けました。
「おう、いいか、小説てえものはな、始まったら、その中に登場する生き物も、建物も、自然も、時代も全部この世間とは別の世間で動くもんなんだよ。早え話が、あの話に出てくる鳩の王子は俺の親友だ。その親友が、このごろすることが無くて困ってやがんだ。どういうわけだって聞くてえと、この世界を作ったお前さんが、ちっとも続きを書かねえから、暇でどうしようもねえと、こう嘆きやがんのさ。」
小鳥は、かなりの早口で、たぶん柳家喬太郎師匠の声色を使っていると思われた。
ぼくは、いい加減に書いた小説(小説ファンからクレームが出そうな、小説ともいえないような駄文)が、その駄文の中で、いわば、別の宇宙を作っていたなどとはちっとも知らなかったし、それってホントかよと、疑ってもいました。
 
 太った小鳥は、このマンションの隣にある緑泉寺の高い赤松の天辺で、カラスが一声するのにおびえたのか、
「止そう、また夢になるとイケねえ」と、落語芝浜のさげを言って、西の空へ羽音を残して消えてしまいました。
 
 
 
*********************************************
 
 
あまりの空気の生温かさに気がつくと、ぼくは風呂に浸かりながら、読みかけの朝刊におでこをくっつけ、耳にヘッドホンをしたまま、喬太郎 師匠の落語を聞いていたのでした。毎朝の半身浴の最中で、ついうとうとして、小鳥の夢を見てしまったのでした。
 
太った小鳥は、緑泉寺から派遣された普賢菩薩の仮の姿でしょうか。
今までやり残した事を、いつまでもそのままにしてはいけないと、教えに来たのでしょうか。
確かに、ぼくの両親の亡くなった年齢を考慮すれば、ぼくの寿命はあと10年くらいです。
10年のうちにどれくらいのことが出来るのでしょう。
最後に落語『火焔太鼓』のさげ。
いや、反省(半鐘)はいけないよ、おじゃんになるから。
 
 
 イメージ 2

おばあちゃん なあに?

イメージ 1
 
おかあさん
 
田中ナナ作詞 中田喜直作曲
 
おかあさん    なあに
 
おかあさんて   いいにおい
 
せんたくしていた においでしょ
 
しゃぼんのあわの においでしょ
 
 
 
 
大正7年うまれのおばあちゃんには、3人の娘と、長男がいます。
 
夫は10年前に先立ちました。
 
小さかった頃、3人の娘たちは、この、おかあさんの唄をくちずさんで、母を慕っていました。
 
そして、今、おばあちゃんは、要介護5ということで、市内の介護施設で暮らしています。
 
娘たちの顔もわからなくなってしまいました。
 
江戸っ子で、良く通る大きな声も小さくなりました。
 
食が細くなり、あんなに太っていたのに、枯れ枝のように細くなってしまいました。
 
一日の大半を寝て過ごしています。
 
おばあちゃんのまわりは、消毒液とくすりのにおいがします。
 
 
おかあさん        なあに
 
おかあさんて       いいにおい
 
おりょうりしていた    においでしょ
 
たまごやきの       においでしょ
 
もう娘たちにも、孫たちにも、ひ孫たちにも、
 
お料理を作ることは出来ません。
 
おばあちゃん、と話しかけても、にこにこするだけで、返事はありません。
 
耳が聞こえなくなっているのです。
 
おばあちゃん、いま幸せですか?
 
なにか楽しいことありますか?
 
ぼくに出来ること、何かありますか?
 
だれか逢いたい人いますか?
 
おばあちゃん?
 
おばあちゃん!
 
 
 
 
 

東久留米 幸楽苑

イメージ 1塩つけ麺です。
 
つゆが熱くてよかですね。
 
具が豊富で、これまたよかです。
 
30秒で食べてしまいました。
 
セットでたのんだ餃子が間に合いませんでした。
 
この店は実に清潔で、アテンドもさわやかで好感度AAAです。
 
ちなみに、店からは、一円ももらっていません。
 
 
 

芋焼酎 大魔王

イメージ 1
芋焼酎 大魔王
 
原材料 さつま芋 (鹿児島県産)
 
アルコール分 25度
 
容量720ML
 
鹿児島県いちき串木野市 濱田酒造株式会社製
 
恐ろしいネーミングです。
 
シューベルトの歌曲『魔王』も恐ろしいですが、
 
その上に大の字がついています。
 
といって、飲んだら魔王に攫われたりはいたしません。
 
芋焼酎特有の、最初の一口に、口の中を襲うストレートパンチを楽しむのみです。
 
そして、徐々に内臓が暖かさに満たされてゆく幸福感。
 
いつものように、目を閉じれば、脳味噌に勝手に投影される、
 
さまざまな映像や、
 
シナプス同士が手を繋ぎ、発する、自由きままな、
 
次々に廻る思考にまかせるのです。
 
*************
 
*************
 
第六天の魔王。
 
六道輪廻をようやく潜りぬけ、
 
人の心をとりもどし、
 
歓びの天上界に達すると、
 
どこからともなく、第六天の魔王があらわれるのだそうです。
 
世界有数の大国になった我が国ですが、
 
有頂天になったら、このところの失われた20年。
 
 
 
隣国のミサイルや文化破壊
 
危ない原発
 
外国に買われる我が国の水資源
 
油断大敵な尖閣諸島
 
世界のパワーバランスの崩壊のきざし
 
最近の米ばなれ
 
噂される首都圏の直下型大地震
 
そして、東日本大震災の復興の遅れ
 
 
どうか大魔王がどこか宇宙のかなたへ行っちまいますように・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ギャラリー
  • 東久留米駅前 そば処 松屋
  • 東京大衆歌謡楽団浅草ライブ
  • 忘れてはいけないエライ方たち
  • ありがたいことです。
  • 百舌鳥がそう言うなら
  • チョウサギ
  • 若水
  • 2020年初日の出
  • 平成最終日
アーカイブ
  • ライブドアブログ